世界を壊すか、壊されるか。

​西崎羽美監督が大学4年生のときに制作した『よそ者の会』（2023）。
その翌年、映画美学校フィクションコース高等科の助成金作品として、同作をセルフリメイクしたのが『よそ者の会』（2025）である。

同じ「会合」を軸にしつつも、登場する人物も出来事も異なる本作は、第26回TAMA NEW WAVE コンペティション部門にノミネートされ、第21回大阪アジアン映画祭のインディ・フォーラム部門にも正式出品されるなど、映画祭で高い評価を受けた。

​ようこそ　よそ者の会へ​

鈴木槙生は、大学の清掃員として働く傍ら、誰にも知られることなく爆弾の製造に没頭していた。そんな中、学内で「よそ者の会」という会合が開かれていることを知り、興味本位で足を運ぶ。そこには、自らを“よそ者”と名乗る学生４人が集まり、社会や大学への違和感を語り合う姿があった。
槙生も流されるように会に加わり、年齢も立場も異なる者同士の対話が少しずつ交差していく。次第に槙生は、自らの内に潜む破壊衝動を明かし、会員たちに“ある計画”を共有する。静かに、確実に、歯車が狂い始めていく。『よそ者の会』（2023）のセルフリメイク版。